医薬品のシリアライゼーションとは

医薬品のシリアライゼーションは、販売と流通の監視強化のために導入されました。

欧州を含めた各国で、医薬品の信頼性検証に関する独自の規制が導入されました。

欧州では、偽造医薬品指令(FMD)に従い、患者様に医薬品を提供する薬局や卸売業などが流通前に医薬品の信頼性を検証できるよう欧州のデータベースシステムを構築しています。薬局が国の医薬品検証システム(NMVS)を使用して流通している各医薬品パッケージの信頼性を検証できるようにするこの欧州のデータベースシステムに対して、製薬会社は固有の識別子を追加する必要があります。こうした国内のシステムは、欧州の医薬品検証システム(EMVS)と相互に連携されます。連携することで、EU加盟国間でシリアル化された医薬品データを転送できます。

米国では、医薬品サプライチェーン安全保障法(DSCSA)に従い、製造業者は販売可能な単位とケースレベルでパッケージにシリアル化されたデータを追加する義務があります。データには、調査や商業サプライチェーンでの再販売を行う際に検証されるシリアル番号が必要です。取引先は、転送情報(TI)、転送履歴(TH)および転送状況(TS)の3Tといった所有権が変わる度に転送データを送らなければなりません。

中国では、シリアル番号の取得、シリアル番号と製品データの設定およびバーコードのラベル付けについて中国独自の要件に従い、国内で必需医薬品リスト(2009、2012)をまとめる必要があります。国内で製造された医薬品および輸入医薬品いずれもシリアル化が必要です。中国政府は2020年中に追跡システムを段階的に委任することを目標としています。おそらく単一のシステムではなく複数のシステムを用いて政府の規制当局がすべての情報にアクセスして監視と検証を実施できるようになるでしょう。

ブラジルでは、SNCM(国内の医療管理システム)の規制11.903が、新たに規制13.410に更新され、国内のすべての製薬会社を完全に追跡できる準備が整いました。2017年から2022年までの間に段階的に導入される見込みです。

インドでは、商工省外国貿易部(DGFT)がDavaポータルで集計報告について新たに更新した規制を発表しました。既存の規制は、輸出用にインド国内で生産された医薬品に関係しており、国内の医薬品に関する提案が発表されましたが、その発効時期は不明です。シリアライゼーションは、3次(ケース)、2次(販売可能な単位)およびモノカートンの包装レベルで行われます。

上記のような国々が現在、複数の種類の医薬品シリアライゼーションを導入済みまたは導入予定という状況です。

特定の市場についてさらに詳しく知りたい場合、または特定の市場の要件についてトレーニングを受けたい場合は、お問い合わせください。

医薬品のシリアライゼーション:当社の提供するサービス

当社は、医薬品のシリアライゼーションに関するコンサルティングとITサービスを提供し、最適なソリューションを見つけて実装できるようサポートします。シリアライゼーションのプロセス全体または個別の段階でお客様をサポートします:

 

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